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ヨウキヒ*ヒ 楊貴妃と呼ばれる赤いめだかと、緋赤と呼ばれるこれもまた赤いめだかを交配した時のお話です。楊貴妃と緋赤(赤めだか)は、十分に成長した個体では明らかに異なりますが、この当時は、疑問ではありました。交配してみると、以外な事が解ったりする事があるので、赤いめだか同士という変化の無さそうな交配をしていたのですが。
写真は、ヒカリ楊貴妃めだか である。
 キンメのお話で、キンメさんが楊貴妃から生まれてきた話をして来たが、キンメが生まれるかどうかはともかくとして、めだかに興味があって、飼ってみたいと思う種類の上位に入る種類であろう。
 しかし、コストの問題もあり、たくさんは買えないであろうから、ヒめだかなんぞにも目を向けて、「本当に違うのか?」と疑って見たくなる。
 自分も、お小遣いがそうは無いので、楊貴妃は数匹にして、ヒカリヒめだかも一緒に買った。
 ヒカリヒめだかには、かなり赤いものから、普通のヒめだか程度のものまで、色幅が広いと感じた事は確かである。10匹ばかりのヒカリヒめだかの中に、特に赤みが強いと思われるものが3匹いたので、「一丁、楊貴妃と交配してみるか。」となったのが、交配の始まりである。楊貴妃めだかと、ヒアカと呼ばれているヒめだかの赤いものとの違いは、小さい時は楊貴妃よりヒの方が赤い色をしているが、楊貴妃は成長するにつれ赤くなり、婚姻色が出てさらに赤くなるが、ヒは、その変化が少なく、赤さ競争では、途中で抜かれるとの事である。

 しかし、正直言って、色の違いは良く解らない。時によっては、「やはり楊貴妃は赤い!」と思う時もあるし、「大して変わらないんじゃないの?」と思う時もある。
 大して変わらないのであれば、普及しているヒめだかの血を入れることで、育て易くなるなどの利点があるのではないかと思い、あまり深く考えずに交配した。

 同じ、赤系統のめだかなので、一緒に泳いでいても何の違和感も無かった。楊貴妃は普通のややダルマタイプで、ヒの方は、ヒカリタイプだったので、普通の赤いのとキラリと光る赤いのが入り乱れて、綺麗な水槽であった。

 卵は、順調に産んでくれて、稚魚の成長も順調であった。「皆がこうであれば楽で良いのに。」と思ったのは、折からのキンメ騒動の最中でもあったので、特にそう感じたのかもしれない。

 孵った子は、どの子も、2種を交配したにも関わらず、茶系などの他の色になることは無く、はじめは白っぽいが、成長するに従い、序々に赤くなって来る様子が見られた。
写真は、ヨウキヒ*ヒカリヒの2世である。

 次の卵を取る為に、赤みの強いヒカリタイプを選別したが、ほとんど、ヒカリヒと変わらないと感じられるでしょうか。もっと、違っていて欲しいと願ったが、やはり、予想したとおりではあった。

 実際、出てきた2世には、ほとんどピンクと言える色の薄い個体から、かなり赤みの強い個体まで、非常に濃淡の差があり、ヒカリタイプが主で、ノーマルが少し入るという結果であった。また、20匹に1匹位のアルビノが混じった他は、茶系や黒系といった色違いは1匹も出なかった。

 写真では解りにくいが、やはり、ヒカリ楊貴妃とは、何となく違うのである。子供っぽいというのが私の感想である。どうしてなのだろう。子供っぽいと感じるのは、小さいから? いや、大きさとしては小さいわけではない。はっきりと見える部分が小さいから、ではないかと思える。
 様は、全体的に、透き通った印象を受ける(透明鱗という訳ではないが。)のである。
 黒系の色素が余り無いためなのか、色合いが透けたように見える色合いなのかも知れないが、とにかく、目立ちにくいというイメージである。

 しかし、この色彩も、特に、照明で照らすと、色という概念ではなくて、光の効果とでも言うのだろうか、何となく美しいと思う。

 と言うわけで、目立った結果にはならなかったが、元々、同じ赤系の種類であるし、濃淡の差があったにせよ、子が同系の色になったことは、両種は、やはり同系統のめだかなのだということを、改めて感じた。
 ただし、気になるのは、キンメの話のとおり、楊貴妃からアルビノが出てきたと言うことで、用いた楊貴妃が純粋に固定化されたものでは無かった可能性もあることである。

 とは言え、これからも、続けて、F2,F3を観て行きたいと思う。

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