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ピュアブラックのお話 自然のめだかは、ヒメダカと違って黒っぽいものであることは知っていても、純黒なめだかがいることは想像できないものです。非常に珍しいということも手伝って、夢中になってしまう。そんなお話です。
 今回は、新たに、PB(ピュアブラックめだか)のお話です。
PB(ピュアブラックめだか)は、真っ黒なだけのめだかで、「何故、こんなものに熱中するのかねぇ。」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
 しかし、黒も並以上でありますと、目立つ、美しい、珍しい、となってしまいますから、不思議なものです。
特に、最後の 珍しい ということが、趣味家の心をくすぐるのです。
そして、私も、くすぐられてしまった一人なのです。 写真は、ピュアブラックを始めた頃に撮ったものです。
「ピュアブラックが生れています。」という言葉に、普通のクロメダカとさほど変わらないめだかを高い金を出して買っていました。
確かに、極まれにですが普通の子に混じって真っ黒な子が誕生して来ました。
けれども、その成長の遅い事。
写真に一緒に写っている普通の子は、3ヶ月後に生れた子なのですから、その違いが解りますでしょう。
 それでも、この頃、この小さい黒いめだかに「チビクロ」などと呼び名を付けて、大切に育てておりました。
 しかし、数ヶ月しますと、どんどん成長する周りのめだかに追いやられ、小さいめだかが隅っこでさらに小さくなる状態に陥るのです。
そうなってしまいますと、その先の運命は決まってしまいます。
「仕方が無い、後から生れた同じくらいの子がいる水槽へ移そう。」と、別の水槽へ移しますが、また、数ヶ月が経つと同じ事になるのです。
幾度か、同じ様なことを繰り返していました。
 結局、ほとんど成長していなかったのです。
「何故?」が、頭から消えませんでした。
その当時は、PBが泳ぎ回る水槽づくりなど、夢のまた夢だったのです。
 めだかを多く飼っていますと、種類を問わず、特に成長が速い個体から、いつまでも大きくならない個体まで、差が大きく出てきます。
少ししか飼っていなかった頃には、ほとんど気付かなかったことなのですが、多数を限られた容器で飼うようになって、顕著に生じることが解りました。
 また、成長が遅い個体だけを別にして育てますと、普通に成長するようになる場合が多いのです。
 小さい個体が残っている水槽には、細かい餌をたっぷりやるようにして、食餌の様子を観察しましたが、食べられない事が原因とは思えませんでした。
もしかすれば、成長遅れによる周囲とのストレスがあるのかもしれません。
 ましてや、スモールアイという弱点を背負っためだかを一緒に飼っているのですから、尚の事でしょう。
 とはいえ、一度に生れてこないめだかを、大きさ毎に別の容器で飼うわけにも行かず・・・ということになってしまうのです。
解決策として、次の2つのことを、実行しました。

1.なるべく広い容器で飼う。
2.成長の遅い種類を早く見つけて、遅い種類だけを同じ容器で飼う。

1.の広い容器、広ければいいというものでもなく、1匹辺りに妥当な占有面積があるように感じます。そして、稚魚〜幼魚期に適当な面積が必要そうです。幼魚の内から、成魚を想定した容積が用意できればベストだと感じます。

2.は、困難な事です。成長遅れの個体が解った頃には、既に、成長遅れになっているのです。しかし、これは、必須の事であると思いました。幸いな事に、成長が遅いものは、少々大きさが違っていても、一緒に飼えたことでした。

 かくして、PBの飼育が出来るようになったものの、不安はそれだけではありませんでした。
 写真は、若令の頃に撮影したもので、目はスモールアイになっていますが、普通の黒めだかと変わりません。
その頃、「ピュアブラックにならないのでは?」という悪い予感が、私の中に漂っていました。
 大きさが、2〜3cmまで育っていましたが、どの個体もスモールアイになってはいるものの、体色は普通のクロメダカと変わりませんでした。
 「こんな筈はない。」と、今までの事を振り返りました。

 そう言えば、こんな経験がありました。
 2年程前ですが、純黒ではないけれど結構黒いPBを我が家へ迎え入れました。
新しい水を白い容器へ入れて、底砂も薄い灰色のものしかありませんでしたので、それを入れてPBを放しました。
 上から見ますと、白い舞台に純黒とも言えるめだかが泳ぐ姿が非常に新鮮で、黒いめだかも美しいと認識したものです。
「色がぼけない、PBの良さだね。」と、その時は思っていました。
 それから半年後位だったでしょうか、日陰に置いていましたPBの容器を動かす必要があり、明るい場所へ移動しました所、段々白っぽくなり、後日見たときには白いめだかかと思えるほどに白っぽいものまでいました。
 これがあり、PBでも長時間明るい場所では変化する個体がいることを認識しました。

 今回のPBは、白い容器ではありましたが、ずっと日陰で飼っていましたので、「やはり、容器の色に影響している?」と考えた結果、グリーンウォータに変えることにしました。
 やがて、グリーンは非常に濃い色になり、めだかが見えないような状態で数ヶ月がたった頃に、水換えのために取り出しました所、その黒さに驚きました。
「鮮やかな黒?」 まさに、そんな表現がピタリな印象でした。
 それ以来、綺麗な透明の水で飼っても黒さに変わりはありません。
成長度合いによるものか、グリーンウォータによるものかは解りませんが、PBでも成長段階や環境で変化するものであることが解った気がします。
 同じ様に育てても、下の写真の様に色の濃さは個体毎に出て来るのですけれどネ。

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